子供が小学校に入学するとき、親がぶつかるさまざまな悩み事。
いわゆる「小1の壁」。
学童に入れる・習い事を増やす・両親に頼るなどして「壁」を乗り越える人もいれば、退職して乗り越えない選択をする人もいますね。
私は自宅が仕事場・自営業ではあるものの、退職に近い形をとる選択をしました。
小1の壁にぶつかって悩む方の多くは、会社でお勤めかと思います。
だけど、何年もやってきた仕事を辞めることで発生するメリット・デメリットについては、会社員と自営業とで共通することも多いはず。
私は、小1の壁に思いがけずぶつかって、約2年間もがき苦しみました。
ようやく落ち着いたタイミングの今、辞めると決めた理由や後悔したこと・良かったことを振り返ってみようと思います。
小1の壁 退職を決めた理由
私の場合、しばらくの間、小1の壁にぶつかったことに気がつかずにいました。
上に「約2年間もがき苦しんだ」と書きましたが、「小1の壁なんて私にはない!いける、まだいける!!」と無謀にも壁にタックルし続けていた…。
そんな2年間でした。
きっかけその1・子どもが学童を嫌がった
今までやっていた仕事を辞める大きなきっかけになったのは、小学1年生になりたての息子が学童を嫌がったことでした。
小学1年生の5月で学童を辞めることになるなんてまったくの想定外!
ただ、この時はまだ小1の壁にぶつかった自覚ナシ。
なーんて、軽く考えていました。
1年生のうちは早帰りが多い。とにかく多い。
子どもが帰ってくると、ありとあらゆることで仕事の手をとめることになります。
- おなか減った!何か食べるもの出して
- お茶こぼした
- 高いところにあるアレとって
- 勉強おしえて
- タブレットやPCの調子が悪い!なんで?
- 夕方のトイレ怖い…
などなど。
息子1人ならまだ静かにできるのですが、娘が帰ってきて2人になるとカオス!
一緒に歌ったり踊ったり大騒ぎ。
仲良くしている間はまだいいものの、ケンカが始まるとこっちもイライラして、仕事どころではありません。
きっかけその2・体調不良
息子が小学1年生の夏、とつぜん私の左耳がつまったような感覚に。
耳鼻科に行くと、突発性難聴と診断されました。
3ヵ月ちかく薬を飲み続けても、なかなか治らず。
仕事量を大きく減らしたら、やっと治りました。
突発性難聴が治ってスッキリしたと思ったら、次はなんと足首を骨折。
骨折で思ように動けない間に、やっと頭の整理をし始めました。
仕事は、後からでもやる気さえあればどんな形でもできるはず。
今までやってきたことと同じ仕事は、難しいかもしれないけれど…。
だけど、子育てはどうやったってやり直しがきかない。
仕事は辞めて、今は子ども中心に考えよう!
と、ようやく決断することができたのでした。
小1の壁 退職して後悔したこと
仕事を辞めよう!
と決断したはいいものの、不安はついてまわります。
仕事を辞めたことで後悔したこと、不安に感じていることはこんな感じ。
自由にできるお金が激減
大きな後悔といったら、仕事を辞める前のようにお金を自由につかえないこと。
これに尽きます。
まず、外食の回数が大きく減りました。
洋服はもともとそんなに買っていませんでしたが、前以上に買わなくなりました。
最初のうちは、生活水準を下げることが大きなストレスに。
小1の壁で仕事を辞める可能性を考えて、もっとお金を貯めてきていたなら、まだ不安や後悔は少なかったかもしれません。
小1の壁の存在なんて気にとめていなかったものですから、最初のうちは軽くパニックを起こしていました。
家計簿を必要以上に見て、「どうしよう…。」と沈む日も多々。
今は少しずつ慣れてきて、
- 使わなくても平気なところにはお金を使わない
- ここだけはゆずれない!というポイントではちょっと贅沢する
のバランスがとれるように。
あまり使っていなかったサブスクやいらない保険は解約し、スマホは格安SIMに変更。
家計を見直すいいキッカケにもなりました。
キャリアへの影響
自営業とはいえ、いちど仕事から離れると今までのポジションに戻るのが難しくなるのは会社員と同じです。
20代から30代前半の間に、気合と根性でつかんだポジション。
子どもが成長して仕事の時間を確保できるようになったとしても、アラサーの頃みたいに睡眠時間をけずってまで仕事をするのはすでに厳しい。
本格的に仕事復帰するにしても、以前とおなじレベルを目指すのはやめるつもりです。
また空回りした上に、体を壊してしまいそう。
家族以外とかかわることが減る
元々、ほとんど人とかかわることはなかったのですが。
かろうじてオンライン上で人とやりとりすることがあったのですが、それがサッパリ無くなりました。
子どもの習い事や小学校行事などで人とのかかわりが多少あるものの、家族と話しただけの日が何日も続くことがよくあります。
気楽ながらも「これでいいのか!?」という気もします。
小1の壁 退職して良かったこと
もし子どもを学童に預けて仕事をし続けていたら、おそらく息子は不登校になっていたと思います。
「学童に行きたくない」と言って、毎朝登校ギリギリまで泣いていましたからね。
不登校までいかなくても、今ほど元気に登校することはなかったでしょう。
仕事を辞めてよかったことナンバーワンは、息子が元気に登校してくれるようになったことですが、他にも色々あります。
子どもとしっかり向き合える
子どもとしっかり向き合って、話をじっくり聞いてあげることができるのは大きなメリットのひとつ。
元気がないときに、すぐに気づいてあげることができます。
娘も息子も基本的には元気にたのしく学校生活を送っていますが、ときどき落ち込んで帰ってくることがあります。
娘はいろいろ話をしてくれるのですが、息子はあまり話したがらないので、ケアにちょっと時間がかかるんですよね。
以前は子どもが帰ってきても、パソコンの画面ばかり見ていてすぐに異変に気がつけませんでした。
生活リズムが安定する
私の仕事が終わらないと夕飯の時間がずれて、食べるのが20時すぎになることがありました。
おなか減ったからと子どもが夕飯前にお菓子を食べて、夕飯が食べられなくなることも…。
今は、やりたい事がおわらなくても「まぁ明日でいいや!」と思うように。
夜更かしして仕事することもなくなったので、体調を崩すことが減りました。
時間に余裕があるので、子どもと一緒におやつ作りや夕飯の準備ができるのも大きなメリットです。
突然のPTA関連業務に対応できる
「学校に印刷依頼してきて!」
「この名簿チェックして!」
「総会の資料つくって!」
などなど。
PTA、とくに本部役員をしていると、急に仕事がふられることが少なくありません。
突然PTAの仕事がはいるのはプチストレスでしたが、仕事でいそがしかった頃だったらイライラMAXだっただろうなぁ、と思います。
PTAが本当に「任意」になったり、無くなったりするところも増えてきているようですが、田舎はまだまだ存続しそうです。
さいごに
夏休みなどの長期休暇は、パート勤務の人にとっても大きな「壁」として話題に上がります。
今は「メルカリハロ」や「タイミー」などでスキマ時間での単発バイトを探せるので、そういったアプリを使うのもよさそう。
試しに調べてみたら、私の住む田舎でもたくさんの求人がありました。
スキマバイトもアリだなぁ。
と思いつつも、やっぱり家でマイペースに仕事をするのが好き。
息子が小学3年生になった頃から、少しずつ仕事を再開中です。
自宅が仕事場・自営業なのは変わらずですが、以前とはちがうお仕事。
仕事量も収入も以前とはくらべものにならないくらい少ないですが、少しでも収入が得られるのは嬉しい。
ストレスが減って穏やかな日々が続くあまりに、なかなか体重が減らないのが今の悩みです…。